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大天使ミカエルのメッセージと守護(5) [引き寄せの法則 小説]

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「何か忘れものですか?」

後ろ手に玄関の扉を閉めつつ、靴を履いたまま目の前の大天使と向き合う。
天使が忘れものをするなんて聞いたことがないけど、何か話さなくてはと思い咄嗟に出たのがこの質問だった。我ながら間抜けだと思い視線を泳がせる。
すると、ミカエルさんは柔和な笑みを浮かべて頷いた。

「私のことが見える様になったのだね」
「はい。もしかして、昔私が金縛りになった時に来てくれましたか?」

何気に初めて聞くミカエルさんの声は、戦士というイメージとはかけ離れていて、とても穏やかで優しい雰囲気だった。
前から私を知っている風な口ぶりだったので、以前もここへ来てくれたのだろうかと思い、ずっと気になっていた事を聞いてみる。

「ああ。あの頃はよく魘されていたね。君が私を呼ぶ度にかけつけたものさ」
「そ、その節はどうもありがとうございました。それと、迷惑かけてしまってすみません」

やっぱり来てくれていたのだという嬉しさもあったけど、沖田さんの時と同様、なんだか申し訳なくて頭を下げた。

「はは、謝ることはない。これが私の使命なのだからね」

その言葉に安堵して顔を上げると、アイスブルーの瞳を細めて微笑みを浮かべるミカエルさんが視界に映った。つられて笑みが零れる。それと同時に更なる疑問が浮かんだ。

「どうして私は金縛りになるのでしょうか?何か悪いものが付いていたりして…」
「簡単だよ。君がそれを望んだからだ」
「えっ、私…そんな覚えは…」

誰が嫌なことを望むものかと反論したくなったけど、全てを見透かすような瞳に見つめられて言葉に詰まった。なんだか心がざわついて、思わず視線を逸らす。

「子供の頃、金縛りを偽っただろう?そして、法則によって現にそれが引き寄せられた」
「あ……はい」

そうなのだ。私は小学生の時、学校が嫌で家に帰りたくなった時がある。だから仮病を装った。
保健室に来た母親と担任の先生は、熱もないのに具合悪そうにしている私にどうしたのかと問い詰めた。私は理由を探して、母親が話していた金縛りの話を思い出し、そのせいで眠れなかったのだと言った。
その日の夜、本当に金縛りを体験することになる。

「嘘が本当になってしまうなんて…まるでオオカミ少年ですね」
「オオカミ少年は平気で嘘をついたが、君は罪悪感を覚えた。忘れてしまったかもしれないが、こう思ったはずだ…本当に金縛りになれば嘘じゃなくなるのにと。感情を伴う強い願望は早く現実化する。もう分かっているね?」
「はい…」

親指をぎゅっと握り、肩を竦めて縮こまりつつ眉尻を下げると、ミカエルさんはクスッと笑った。

「そんな顔をしないで…私は君を責めたいわけじゃないのだ。もうそれを望まないのなら、引き寄せる必要はないのだと分かって欲しい」

彼の優しげな物言いにジーンと心が温かくなるのを感じ、何度も首を縦に振ってうんうんと頷く。
さすが大天使というべきか、その心も広く大きかった。

「どうせ自分のことは後回しにしようとするのだから、今ここで決心すると良い。もう嫌な嘘をつく必要も、金縛りに悩まされる必要もない…これからは望むものを引き寄せると」

促されるまま、そっと瞳を閉じて心の中で決心した。
目を開けてミカエルさんと視線が合っても、今度は軽やかな気持ちでいられた。

「ミカエルさん、ありがとうございます」
「ああ。そうだ、その言葉をまずは自分自身に向けるといい。私のメッセージを聞き、受け入れるべきかを最終的に判断したのは君なのだからね」

今まで自分に感謝の言葉を向けるということはなくて、なんだかくすぐったいような気がした。
でも、ポジティブな感情が湧き起こるので、私にとっては最良ということになるのだろう。
思わず笑みを零し、心地良い気分のまま素直に彼のアドバイスに従った。


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大天使ミカエルのメッセージと守護(2)

大天使ミカエルのメッセージと守護(3)

大天使ミカエルのメッセージと守護(4)

⇒大天使ミカエルのメッセージと守護(5)※このページ


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